下半身現代社会学考
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女性の一生は「計画が立てられない」
女性には、生き方の選択肢がいくつも用意されている。結婚するか・しないか、子どもを産むか・産まないか、子育てや介護をしながら仕事を続けるか・辞めるか……など。 そうした2択の中に、個人の能力や…
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「変わらなさ」に向き合うことで現実を「変えていく」
今から10年前の2008年、私は男性重度身体障害者に対する射精介助を行う非営利組織を立ち上げた。 脳性まひや神経難病による手足のまひや拘縮によって、自力での射精行為が困難な男性に対して、介護…
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「同性愛は罪」は聖書のひとつの解釈
この数年間で、「LGBT」というフレーズが社会のさまざまな場面で広く用いられるようになった。その半面、性的マイノリティーに対する社会的な偏見や差別はまだまだ根強く残っている。LGBTに関するニュース…
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仮想敵を叩くだけでは問題は解決しない
2013年4月、子宮頚がんワクチンが定期接種化された。しかしその直後、接種後にけいれんを起こすようになった少女たちの映像がメディアで繰り返し放送され、政府は積極的接種勧奨の中止を決定した。 …
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マイノリティーの世界を描く“レズ風俗”起業物語
「すべての女性にはレズ風俗が必要なのかもしれない」。人を食ったようなタイトルの本だが、今の社会に必要とされているエッセンスが詰まった一冊だ。 著者は1981年生まれの男性。25歳で独立してレズ…
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運転免許証1枚で即採用の「最後の砦」
駅前や繁華街を歩いていると、ホテルの前や路上に止まっている怪しげなワゴンを見かけることがある。ワゴンの中では、丸刈りに黒革のジャケットを着たいかつい男性が、運転席でスマホをいじっている。いわゆる「デ…
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「何でも切れる刀」の切れ味に悪酔い
複雑化した現代社会では、分かりやすい敵が見えなくなり、善悪が曖昧になる。自分の生きづらさの原因が何なのか、誰にも分からない。 そんな状況では、信じられるものは己の感情だけになる。感情の赴くま…
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「オンナの値段」で見えてくる「オトコの値段」
キャバクラでいつも指名されている彼女たちは、自分たち男性客のことを本心ではどう思っているのか。月に1回出張先のホテルに呼ぶデリヘル嬢は、一体何を考えながら今の仕事をしているのか。気にならない男性はい…
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表面的な「正義」や「道徳」を超えた性愛の享楽
テレビをつければワイドショーの不倫報道ラッシュ。スマホを開けばタイムライン上ではセクハラ告発の嵐。表面的な「正義」や「道徳」を振りかざして他人の恋愛やセックスを裁きたがる人たちがあふれ、被害や搾取と…
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“望まない妊娠”で孤立する女性たち
妊娠した女子高生が学校のトイレで出産したり、産んだばかりの赤ちゃんを遺棄してしまうニュースを見聞きすると、「そもそもなぜ避妊しなかったのか」「なぜ周囲に助けを求めなかったのか」「自業自得だ」といった…
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生身の「女の子」としての風俗嬢の声
性風俗の世界で働く女性の姿は、「刺激的なネタで読者や視聴者の注目を集めたい」と考えるメディアの都合で、あるいは「エッチなことが大好きな痴女であってほしい」といった中高年のおじさんたちの願望やロマンを…
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痴漢の多くは勃起していない
通勤途中の地下鉄駅構内には、今日も「痴漢は犯罪です」「STOP痴漢!」といった啓発ポスターが張られている。 痴漢を行う男性は「ありあまる性欲を持て余したモンスター」であるから、れっきとした犯…