自腹で1億円食べました!
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「めん亭はるもと」麺の熟成に目覚めて探究を続ける“粉男”
名古屋に麺の妖精がいる。見た目は茶髪でピアスをしたスリムなロッカー風だが、約30年にわたって麺の道を探求していて仲間からは「粉男」と呼ばれている。 中心部から少し外れた場所にある麺の館は一見…
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魚種の宝庫!富山「魚津群ねんじり亭」の家族のストーリー
富山で時間のある時はあいの風とやま鉄道に25分揺られて、魚津を目指す。「魚津群 ねんじり亭」の三浦さんの目利きとさばきによって美しく盛られる十数種類の白身魚オールスターズに合うために。 きれ…
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大阪から進出「旧ヤム邸」混然一体が楽しいスパイスカレー
2014年に発表したアルバム「GO! GO! COME ON!!」に「カレーマイラブ」という曲を収録した。幼い頃に母が作ってくれたカレーも好きだったが、25歳の時にFM大阪が入っていたビルの地下にあ…
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日本料理界の偉人「京味」西健一郎さんに哀悼の意を
西健一郎さんに心から哀悼の意を表したい。京味さんへうかがって10年の新参者の僕に対しても、いつも丁寧に対応していただいた。 店に入るとまずナプキンを首から掛けてくださるのが面はゆくうれしかっ…
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万博から万博へ 道頓堀商店会から扉が開いた関西の食文化
大阪出身の僕だが、2010年に開催された上海万博で道頓堀商店会のみなさんと仲よくなって、ようやく関西の食文化の扉が開いた感じがする。 まず最初に日本産業館に出店されていた「たこ家 道頓堀くく…
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モンゴリアン・チャイニーズ「BAO」の波瀾万丈な道のり
飲食店がひしめく新橋の一角で、丸4年。内モンゴル出身のBAOさんのお店だ。肉マイスターの田辺晋太郎氏がプロデュースする東急東横店の催事で初めて会って、羊肉を使った餃子のおいしさにうなった。 …
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満を持して博多に「食事セゾンドール」で味わう熟練の仕事
博多に移転して、もうすぐ4年になる。その前は唐津市呼子にあった。いかしゅうまい発祥の店「海中魚処 萬坊」への桟橋を渡る手前にたたずむ、かわいいレストランだった。 10年ほど前に初めてうかがっ…
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発酵と醸造酒の出合い 「モシヤ クスモト」にドラマあり!
進化しながらどんどん自分の色を出していく料理人、楠本則幸さんはバーテンダーから始まった。 醸造酒の魅力に引かれてゆくゆくはカウンターバーのある店をやりたいという思いを抱き、日本はもとより世界…
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伝統守りつつ変化する「神田まつや」の昭和のたたずまい
関東大震災後に建てられた風情ある店の暖簾をくぐると、昭和の時代にタイムスリップしたかのようだ。相席で肩寄せ合って蕎麦味噌、焼き海苔、板わさなどをアテに、ビールや日本酒をチビリチビリとやっている親父さ…
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「比良山荘」 3代目夫妻が確立したシンプルな鮎の塩焼き
京都市内から曲がりくねった川沿いの道をタクシーに揺られて1時間弱。ようやく比良山荘にたどり着く。 池に放たれた鯉の跳びはねる水音を聞きながら、四季折々の地元の食材が楽しめる特別な場所だ。夏の…
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仲卸3代目が営む築地「地下の粋」はオイスターパラダイス
築地4丁目交差点の角のビルの地下に牡蠣専門店「地下の粋」はある。 オイスターバーと呼ぶようなオシャレなたたずまいではない。飲食店街の入り口ドア横の人が行き交う通路にはみ出して、簡易なテーブル…
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「レストランキノシタ」同い年のシェフの向上心に共感
僕は今年還暦を迎えたが、意外と同い年の料理人と出会う機会は少ない。レストランキノシタの木下和彦さんは同学年。体格が良く、コワモテの風貌だ。力強いが、繊細で、木下さんいわく、根性の入った味を求めて大勢…
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スパイス天国の大阪「亜州食堂チョウク」で食のアジア旅行
現在の大阪はスパイス天国だ。カレー、ガパオ、ナシカンダールなどのさまざまな個性あるアジア料理の花があちこちに咲いている。もともと東京に比べてよりアジアっぽいのが大阪だが、近年アジア各国から観光客が押…
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四川料理「蜀郷香」炒飯と麻婆で奥深い麻辣の海にこぎ出す
四谷荒木町にある四川料理の蜀郷香。いつうかがっても、新たな料理を出してくれる大好きな店だ。フィナーレは毎回定番の四川春雨、麻婆豆腐と四川炒飯。炒飯と麻婆を口腔内で合わせると、複雑な奥深さとなって舌と…
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25年かけて理想を築き上げる“料理愛”に満ちた浅草「龍圓」
浅草「龍圓」に初めてうかがった時、栖原シェフに「嘉門さんのファーストアルバムのジャケット写真の人は中学の先輩なんです」と言われた。サザンオールスターズのアルバム「人気者で行こう」のパロディーで「お調…
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地元・富山の食材に特化「レヴォ」のオンリー料理を堪能する
デビュー以来、富山には何十回もうかがっている。2002年には伊藤敏博さんと高原兄さんの3人でワライコンサートキャラバンというタイトルで滑川、立山、大沢野、庄川、小矢部、入善、高岡に富山市を回った。 …
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阿佐谷から日比谷へ 「鮨なんば」がこだわるネタの温度
難波さんと知り合ってまだわずか4年ほどだが、これほど急激に上昇展開している職人さんを知らない。 現在はお弟子さんに任せている阿佐谷の店に初めて伺ったのは2015年の秋だった。 2回転…
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馬車道の素敵食堂「ラ・テンダ・ロッサ」と友人の思い出
横浜港が開港して、今年で160年。関内と横浜港を結ぶ道路を外国人が馬車で行き来していたことから馬車道と呼ばれるようになった。そのエリアの一角に、「ラ・テンダ・ロッサ」はある。 横浜でライブや…
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肉のワンダーランド「又三郎」で食べる和牛熟成肉の完成度
オーナー、荒井世津子さんの愛が満ちあふれた肉のワンダーランド、又三郎。 思春期に母を、社会に出て間もなくして父を亡くし、兄とともにまったくの素人として1989年に大阪・長居公園の近くで「本格…
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「草喰なかひがし」哲学の道は果てしなく脈々と続く
京都、哲学の道のすぐ近くに「草喰なかひがし」はある。至近のライブハウスに20代前半の頃、よく出演していた。 懐かしい風景を眺めながら、十数年前初めて暖簾をくぐった。なかひがしさんの信条は「お…