「日本の聖域(サンクチュアリ) シークレット」『選択』編集部編
大手メディアが報じない社会の暗部に切り込むリポート集。
外地で帰還の日を待つ約112万柱もの戦没者の遺骨。政府は2016年度から本格的な遺骨収集に乗り出した。既に遺骨の取り違えなどが発覚しているが、その他にもテニアン島では、同行した生存者の声を無視して子供の骨をDNA鑑定しないまま焼却し、フィリピンからは家畜と思われる骨を日本に搬送、納骨していたという。その背景にある厚労省の事なかれ主義や、血税を注ぎ込んで設立した実務団体が、単なる天下り先になっている事実を指摘する。
他にも、ビル型墓地を巡る「永代供養ビジネスの闇」や、森友問題は氷山の一角でしかない財務省の国有財産管理の杜撰さなど、国民が知らされていない24の深層に迫る。
(新潮社 590円+税)