臨終の床で蜷川幸雄さん呼びかけ 宏子夫人はどんな存在
演出家・蜷川幸雄さん(享年80)の葬儀に多くの俳優が駆けつけた。演劇の演出家とはここまで俳優から信頼され、慕われるのかと改めて思った人もたくさんいたことだろう。
その葬儀やマスコミ報道を見ていて感じたことがある。長女・実花さんはコメントも出し、マスコミにも登場していたのに、夫人の宏子さんの姿が見受けられなかったことだ。宏子さんは筆者には女優・真山知子としてなじみが深い。
宏子さんは葬儀には位牌を持って参加していたというが、マスコミへの登場はほぼなかった。娘の実花さんにマスコミ対応を任せたともいえるが、宏子さんが今、何を思っているのか知りたくもあった。
真山知子は東映のニューフェースとして、千葉真一や太地喜和子らと同期入社。すぐに東映を離れるが、若松孝二監督の成人映画「金瓶梅」に堂々主演。以降、セクシー女優として活躍した。ふくよかながら、バランスのとれた肉体の持ち主で、長い黒髪も彼女の魅力を引き立てていた。東映では若山富三郎の作品に多く出演。大映では増村保造監督の「でんきくらげ」の色っぽいクラブのママ役が印象深い。