玉袋筋太郎さん 重力にあらがわずすべてに身を任せ生きる
町中華はライフワークですね。番組の話が来たのは事務所をやめる1年前。赤坂の中華料理屋で若い衆と飲んでたら、たまたま番組の制作スタッフが見て「番組できないか」「やるなら玉ちゃんだ」と思ったって。町中華の「芸歴」は長いです。ガキの頃から行ってる。結婚して子供が生まれてからも通ってる。俺にピッタリの仕事が来てドッキリかと思ったよ。
チェーン店にはアレルギーがある。せがれにはガキの頃から「チェーン店に行くなよ」と言って育てた。行くなら暖簾を掲げている定食屋や中華屋に行けと。高2の時かな、部活帰りに友達と初めてハンバーガーを食べたら「こんなにうまいのか」って。「よくも俺をだましたな」って怒ってたけど(笑い)。
でも、町の中華屋っていいじゃないですか。冗談で「床がムーンウオーク」「床がヌルヌルしてる」なんて言うと、「しょうがない、うちはボロなんだから」なんて言い合う。そういう感じが番組の中で出ているんじゃないかな。店にいるおじさんたちも含めての味です。チェーン店全盛みたいな時代にカウンターを入れたいわけよ。それが伝わらないなら「王様のブランチ」を見てりゃいいんだから。