著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

恐山のイタコに故・赤木圭一郎の霊を降ろしてもらったが…

公開日: 更新日:

 数珠をさすりながら天に向かって呪文を唱える。後で聞くと「仏降ろし」と呼ぶそうだ。数十分すると声が変わった。まるで仏が乗り移ったように甲高い声だった。

「安心してください。〇〇さんはあなたの守護霊となって穏やかな顔で見守っています」と言った。

 素直にうれしかった。

 次に赤木圭一郎(写真)の霊をお願いした。第2の石原裕次郎と期待されスターへの階段を駆け上っていた最中、日活撮影所でディーラーが持ってきたゴーカートを試乗中、大道具の倉庫に激突。21歳の若さで急死した。イタコは「運転操作を間違えたことをいまだに悔しがっています」と語ったくらいだった。

 体験記として記事にした。地方紙のベタ記事で見つけた広島県呉市に住む「弘法大師と同じ指を持つ」という霊感師の取材もした。

 呉駅から車で20分ほどの小高い山の上の一軒家。待合室からは呉の港が見渡せる。

 がっちりした体形に角刈り頭の先生。一見、怖そうな人に見えたが、施術を求めて朝から大勢の人が来ていた。施術部屋からはうめき声や、なにかに呪われたりしたような奇声も聞こえてきた。

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