山上兄弟をプロデュース キャッチフレーズで考えたのが「てじなーにゃ」です
「兄弟が3、4年生になった年に、DVDを制作することになりました。撮影の際、マジックをやる前に、何かキャッチフレーズになるような言葉はないかと考えたのが、『てじなーにゃ』という掛け声です。これを宣伝ポスターに書かせたんです」
これから手品をやりますと言う代わりに、子供らしく「てじなーにゃ」と言わせたのは見事なアイデアである。兄弟はたちまち人気者になった。伸が構成演出した山上兄弟のハッピーシリーズ、「てじなーにゃの森の仲間たち」と題した公演は大成功で、DVDもよく売れた。
「同世代の小学生だけじゃなくて、中学生、高校生の女の子がファンになって、楽屋口で出待ちするほどの人気でした。出口から車に乗り込むまで時間がかかったのを覚えてます。平成18年には、『てじなーにゃの大冒険』というタイトルの全国公演を行いました。とにかく忙しくて、分刻みのスケジュールで動いてましたね。それでも、学校だけは休ませなかった。ただ、土日祝日は営業があるので、遊ぶ暇なんてなかったはずですよ」
子供たちの活躍は、親として複雑な心境ではなかったかと拝察する。 =つづく