社会学者・宮台真司氏はなぜ襲撃されたのか? 安倍元首相銃撃事件で展開したメッセージ
言論封殺が動機としたら、ますます世の中真っ暗だ。社会学者の宮台真司氏(63)が教授を務める八王子市の都立大キャンパスで襲撃され、重傷を負った事件。私怨なのか思想上のものなのかは現在のところ分かっていないが、メディアでの積極的な発言で知られる著名人だけに、懸念が強まっている。
たとえば安倍元首相銃撃事件の山上徹也容疑者をモチーフにした映画「REVOLUTION+1」の国葬前日、歌舞伎町での上映イベントでのこと。足立正生監督らと登壇した宮台氏は、こう言った。
「(反対論がかまびすしい中)途中で中断されないで、ここまで引っ張ってきたことによって、国辱の恥さらしになっていることが私はうれしいです。まさに落日、しょぼい日本が話題になる。G7から、誰ひとり来ませんしね」
殺害事件とその意味については、こんな持論を展開した。
■「日本全国どこを切っても安倍の顔」
「安倍というのは、ある種の日本の切り口であってね、日本全国どこを切っても安倍の顔なんですよ。映画だろうが音楽、芸能での五輪問題、電力の世界、大学だろうが、上を忖度するヒラメ、横をキョロキョロ見るキョロ目の空っぽな人間たちがぶざまに蠢いている。これを日本人の劣等性と言ってきましたけど、それが今、いろんな形で表に出てきている。それはいいことでね。なぜ、そうなったのか。安倍晋三氏という瓶のフタが取れたからでしょう。(今回の事件は)機能としては世直しとして機能している」