TKO木本武宏さんが語る現在地「ワゴン車で回る全国コントツアーを計画中」 マネジャーは妹が
木本武宏(TKO・52歳)
TKOが出会いから下積み生活を送り、東京進出で人気者になり、そして木下隆行さんの後輩芸人へのペットボトル事件と木本武宏さんの数億円の投資トラブル……。過去から現在までを振り返った小説「転落」を刊行して話題になっている。TKOと小説家・放送作家の浜口倫太郎との共著だ。物語を一人称で語る木本さんに現状とこれからやりたいことを語ってもらった。
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──共著で小説という今回の出版の経緯は?
いくつかの出版社からお話はいただいたのですが、インタビュー本のような僕らが語っただけの本だと言い訳にしか聞こえないと思ったんです。僕に関しては、なぜ投資に走ったかを一番伝えたかった。
「小説でどうですか」とお話いただいた時、「ちゃんと物語になっていたら伝わりやすいんじゃないか」と思いました。さらに執筆に浜口倫太郎さんの名前を挙げられ、僕は浜口さんの小説を読んで好きでしたし、以前、僕らの出ていた関西の番組に構成作家で入っておられて、顔見知りでしたから。
──反響は?
読んでくれた方からは「こういういきさつだったのか」という感想を多くいただいてます。もちろん僕らの大阪時代のことや何度かの東京進出での挫折、浮き沈みなど、芸人小説としても読んでいただけています。
■迂闊、大きなミスだった投資トラブル
──著書ではFXトレーダー投資で自らと知人の損失金額1億7000万円、それを返すためもあって別の方の仲介での不動産投資では知人とご自身の損失分5億円、双方から当時に返済があって騒動が発覚した時点での損失額が数億円となるまでが語られています。今の状況は?
FXのほうの方からは返済が始まっており、不動産のほうの方とは毎月の返済額の折衝中です。
僕の反省点はいくつもありますが、当時の僕はFXのほうの方も、不動産を紹介したほうの方も登録業者かさえ知らなかった。資格が必要だという認識すらなかったんです。両方とも逃げられた後に、いろんな人から「資格とかは?」と聞かれ、「え?」となってしまって。金融商品取引法で投資案件を登録するには国の登録が必要なのです。調べると2人とも持ってなかった。それも知らずにいたのは本当に迂闊で大きなミス。
いつも投資話を肴に集まる仲間がいて、それぞれが「こんなのあるよ」とか「あれは凄いらしいで」と話している中で、僕も今回のような話をして興味を持った人を巻き込んでしまったわけですから。
具体的な金額は言えませんが、先ほどお話ししたとおりFXのほうは返済されてきてます。僕と同じように逃げられてしまった立場で「一緒に頑張って解決していきましょう」と言ってくれた方がいて、「僕のほうよりもまず不動産のほうから返しましょう」とアドバイスしてくださった。つまり僕の立場をわかって助けてくれて。
FXから返ってきたお金を不動産のほうの3人の返済に充てようと返したところ、お2人が「これだけ返していただければ、あとは自己責任ですからもういいですよ」と言ってくれた。「不動産のほうの人からの返済が始まったら、その時に返してくだされば」と。その方たちは最初の段階から「自己責任でもありますから」とは言ってくれていたんです。だから返済は進んでいます。
そういう経緯が本では僕の視点ですべて時系列で描かれています。もちろん僕から見た木下のペットボトルの一件も、きちんとその前後がわかります。