著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

八代亜紀さんは「人の機微」がわかる方 人の成功や幸せを心から喜んでいるような方でした

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 帰り際には真顔で「本多先生、これからもいくよ・くるよさんにおもしろい漫才を書いてあげてくださいね。よろしくお願いします」と畳に手をついて頭を下げられた姿が目に焼き付いています。

 それから十数年後トーク番組のゲストに来ていただき、楽屋でこの話をすると思い出してくださって、漫才の他にもテレビの構成、吉本新喜劇の脚本、NSCの講師をしていることをお伝えすると両手を握って「よく頑張ったわね! 良かったわ~! うれしいな~!」と目をキラキラさせながら、我が事のように喜んでくださいました。

 数多くのスターのみなさんがそうであったように、スタッフひとりひとりに丁寧に挨拶をされて、観覧のお客さんにも「今日はありがとうございます」と頭を下げて本当にうれしそうに笑顔を振りまいておられました。

 長い下積み時代を経験されてきたこともあるのでしょうが、人の機微がおわかりになるというか、人の成功や幸せを心から喜んでらっしゃるような方でした。

 そういう心の豊かさが人を引きつけて離さない八代節を生み出していたのではないでしょうか。素晴らしい歌声をありがとうございました。あの慈悲に満ちたすてきな笑顔忘れません! ご冥福をお祈りします。

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