本多正識
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本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

八代亜紀さんは「人の機微」がわかる方 人の成功や幸せを心から喜んでいるような方でした

公開日: 更新日:

八代亜紀さんの巻

 昨年末、お亡くなりになっていた「演歌の女王」八代亜紀さん(享年73)。私は2度しかお会いしたことがありませんが、あの慈しむような瞳の笑顔に魅入られた一人です。

 初めてお会いしたのは、40年近く前、まだ仕事を始めて間もない頃でした。

 NGK(なんばグランド花月)が開館した当初に、今いくよ・くるよさんと台本の打ち合わせをしていたある日、「せんせ(私のこと)、この後、3時間ほど時間あります?」と聞かれ「大丈夫です」とお答えすると「そしたらええとこ行きましょ。行っとかはったら勉強にもなるし」とお2人と共にタクシーへ。

 運転手さんに告げられた場所が大きな劇場だったので、「芝居を見るんや」と勝手に想像していたのですが、劇場に近づくと「八代亜紀リサイタル」という大きな看板やのぼりが目に飛び込んできました。

「せんせ、好きや言うてはったでしょ?」「大好きです! マジですか!?」「マジマジ! 行きましょ行きましょ!」

 用意されていた最後列の目立たない席で八代さんの歌を堪能し終えると、そのまま楽屋へ。

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