「50歳過ぎて性格に変化アリ」なら認知症を疑うべき

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■脳の萎縮が原因

 50歳を過ぎて、性格が変わったように思えたら、疑うべき病気のひとつに認知症がある。眞田クリニック・眞田祥一院長(脳神経外科)が言う。

「認知症は神経変性による認知症と脳血管障害による認知症の2つに大別できます。神経変性は、加齢などによる神経細胞の減少で脳が萎縮し、神経や精神の障害を来す状態のことです。このうち、脳の前頭葉や側頭葉前方の萎縮が見られる前頭側頭型認知症になると、初期の段階から性格の変化が見られます」

 性格の変化というのは、「怒りやすくなる」「疑い深くなる」「身だしなみに気を使わなくなる」「暴力をふるうようになる」「落ち着きがなくなる」「こだわりが異常に強くなり、周囲のことを考慮せず、好き勝手に行動する」「社交的でなくなる」などさまざま。

 幻覚を見たり、「あの人は私のお金を盗もうとしている」という妄想を抱くこともある。これら性格の変化につながる症状を、専門用語で「周辺症状」という。周囲の人との関わりの中で起きてくる症状だ。

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