画期的「痛み緩和クリーム」で“注射嫌い”がいなくなる?
もともとは2012年、レーザー治療における疼痛緩和のための外用局所麻酔剤として承認を受けた。今回は「注射針・静脈留置針穿刺時の疼痛緩和」として承認され、さらに0歳児を含む小児への用法・用量も追加された。
アミド型局所麻酔薬であるリドカインとプロピトカインの2つを有効成分として配合している。
「従来のクリームはリドカイン単体で、室温では固体のため皮膚への透過性が低く、麻酔効果も小さかった。今回のクリームは2つを混合することで液状になり、皮膚への透過性が高く、麻酔効果も大きくなりました」
皮膚は、表皮、真皮、皮下組織、筋層と組織が重なってできている。
表皮は、皮膚表面から約0.2ミリ、真皮は表面から2.2~3.2ミリ、皮下組織は表面から4.2~5.2ミリの厚さ。注射は種類によって皮膚のどの深さまで到達するかが変わるが、最も深くまで到達する静脈注射でも皮下組織の辺りだ。
■保険適用の範囲内
疼痛緩和クリームは局所麻酔剤なので、塗ってしばらく時間を置いてから効果を発揮する。塗ってからポリエチレンフィルムなどのフィルム材で密閉して時間を置く。