無理なダイエット経験者は要注意 サルコペニア肥満の怖さ

公開日: 更新日:

 では、サルコペニア肥満を解消するにはどうしたらいいのか?

「まず運動です。筋肉は瞬発的に大きな力を出すための速筋と持続的に力を出す遅筋とに分かれています。年と共にやせ衰えていく筋肉の多くは速筋です。これを維持し、増やすにはウオーキングだけではダメ。通常のスクワットと足を前後に開いて行うスプリットスクワット、それに100円ショップなどで買えるハンドグリップなど器具を使った筋トレが必要です」(林院長)

 むろん、脂肪を燃焼するにはウオーキングなどの有酸素運動が欠かせない。つまり、「やせながら筋肉量を維持する」には「筋トレ」と「有酸素運動」が必要なのだ。

 では食事はどうか? 体は十分なタンパク質が入ってこないと、筋肉を分解して必要なタンパク質を補給する。そのため、筋肉の原料となるタンパク質(=アミノ酸)は取れば取るほど良さそうだが、そういうわけではなさそうだ。骨格筋内のオートファジー研究の第一人者である、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院の佐久間邦弘教授が言う。


「筋肉の萎縮の原因のひとつに筋肉の細胞内にある、オートファジーと呼ばれるシステムの機能不全があります。不要なタンパク質やミトコンドリアなどを分解・再利用することができなくなり、細胞内がゴミだらけになって筋肉を萎縮させるのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」