著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

非喫煙の中村獅童さん公表 肺腺がんはX線で見つけやすい

公開日: 更新日:

 中村さんの心がけをぜひ、読者の皆さんも見習ってほしいと思います。実は、肺がん全体では、7割は手術ができない進行した状態で見つかるのが現実。残念ながら、ラッキーに恵まれないケースの方が多いのです。

■検診で見つかる方が長寿

 では、どうするか。人間ドックでなくてよく、企業健診やがん検診など検診を受けること。胸のX線検査は、これらの検診に含まれていることがほとんどですから。自治体のがん検診なら、安価に受けられます。

 がんが検診で見つかると、そうでない人に比べてより長生きできるのも大きな特徴です。

 肺がん全体で見ると、5年生存率は検診で見つかったグループが45・8%で、検診以外で見つかったグループが16・3%。3倍近い差があるのです。

 検診以外というのは、たとえば自覚症状がつらくて受診したようなケース。そういう人は肺がんがより進行していることがうかがえますが、検診で見つかる肺がんは早期が多いということ。その違いが、このデータに表れているのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動