治らない喘息に新治療 気管支サーモプラスティの実力とは

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 治療後は、徐々に喘息症状の緩和が得られていく。効果が得られる患者は、峯下教授の経験では7割ほど。ステロイドの内服薬や分子標的治療薬をやめられるような、極めて高い効果が得られた患者もいる。

 優れた治療法だが、押さえておかなければならないポイントはいくつかある。まず、前述の通り、ガイドラインに沿った標準的な治療法が効かない患者が対象。コントロール不良の喘息患者には、喘息の管理が不十分な人が少なくない。まれには「そもそも喘息ではない」患者もいる。

「難治性とされていても、喘息を専門にする呼吸器内科医のもとで適切な治療を受ければ、症状がよくなる患者さんはかなりいるとみています」

 次に、現時点では気管支サーモプラスティが有効な患者さんを事前に見極める確たる方法がない。実際に治療を行い、しばらく経過を見ていかないと有効であったかどうかが分からない。

 さらに、今世紀になって開発された治療法で、日本では約2年、欧米では7年ほどしか経っていない新しい治療法だ。治療後5年間の有効性や安全性は研究で明らかだが、10年後、20年後も大丈夫かについてはまだ情報が乏しい。

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