子供の近視が気になる親必読 オルソケラトロジーとは何?
子供の近視は仮性近視から始まる。最初は目の中の緊張が高まって水晶体が厚くなることで、一時的に網膜より前で焦点を合わせてしまって像がぼやける。これが徐々に眼軸長の伸びにつながり、近視が進んでいく。
「眼軸長は成人で24ミリ程度ですが、近視が進んで26~27ミリ、中には30ミリを超えてしまう人もいます。こうなると『強度近視』の状態です。眼球がラグビーボールのような形になってしまうことで、血行が悪くなったり神経線維が引き伸ばされるなどして、40~50歳になったときに眼底出血を引き起こします。これを繰り返していると、失明に至ってしまうのです」
多くの場合、近視は小学生から高校生までの間に急激に進行する。最終的に強度近視まで進んでしまうかどうかは分からないが、子供の頃にオルソ治療を始めて進行を3割抑制できれば、失明のリスクが高い強度近視まで悪化するケースを減らせる可能性がある。
文科省の調査では平成29年度に視力1・0未満の小学生は32・46%と過去最悪を記録している。それだけに、近視の進行を抑制するオルソの効果が期待されているのだ。