50代の6割が発症する白内障 術後のメガネ作りのポイント
年を取ると気になる病気が「白内障」だ。50代で6割、60代で8割が白内障になるといわれ、年間140万件もの手術が行われている。最も身近といえる手術だけに、いつ自分が受けることになっても不思議はない。その際は、術後のメガネ作りに注意が必要だ。
白内障は、カメラのレンズに当たる目の中の水晶体が白く濁り、視力に影響が出る病気だ。視力が落ちたり、物がかすんだり、光をまぶしく感じたりするようになり、放置しておくと失明する危険もある。
現在、唯一の治療法は外科手術で、濁ってしまった水晶体を吸い出して、代わりに人工の眼内レンズを挿入する。眼内レンズにはいくつも種類があるが、多くは保険適用の「単焦点レンズ」が選択されている。文字通り焦点の合う距離が1カ所で、遠くに焦点を合わせたレンズを入れれば近くが見えにくくなり、近くに焦点を合わせたレンズを入れれば遠くが見えにくくなる。どちらに焦点を合わせるかはその人の生活パターンにもよるが、遠くに焦点を合わせる場合が多い。いずれにしても、手術後はどちらかの距離に焦点を合わせるための「メガネ」が必要になるケースがほとんどだ。