著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

<6>血液型で抵抗力にも差が 病気と世界の分布

公開日: 更新日:

 O型はマラリアに感染しても悪化しにくいことから、赤道直下のマラリア汚染地帯ほど、その比率が高くなっています。

 たとえばヨーロッパからアフリカにかけて見ていくと、北欧諸国はA型が5割近くを占めています。それに対してアフリカのキクユ族では、O型が6割に達しています。また中間のイタリアでは、血液型の分布も中間的です(O型46%、A型40%)。

 熱帯地域ほどO型が多いのは、アフリカに限ったことではありません。中南米を見ても、同様の傾向が見られます。とくにブラジル先住民族のボロロ族などは、全員がO型です。

 一方、北米先住民族のブラックフット族は、82%がA型です。A型はケガや出産時に、O型よりも出血が少なく、体温を失いにくいため、寒い地域での生存に有利だったと考えられています。ただし同じ北米でも、マラリアが多かった南部に住むナバホ族などは、O型が7割前後を占めています。

 ちなみに日本人はA型が4割を占めていますが、O型も3割に達しています。しかし北海道のアイヌでは、O型はわずか18%と少数派です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭