著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

「睾丸回転症」血液と精液が通る管がねじれて激痛が走る

公開日: 更新日:

 突然、陰のう(タマ袋)から下腹部にかけて、激しい痛みが表れる病気があります。陰のうが徐々に腫れてきて、吐き気と嘔吐(おうと)を伴います。あまりの痛さに、ときにはショック状態に陥ることもあります。

 中には激しい腹痛や腰痛として感じる人もいますが、このような症状があったら我慢してはいけません。受診が遅れると、大事な睾丸(こうがん=精巣)を失う危険が高まるからです。その病気は「睾丸回転症」です。「精巣捻転症」とも呼ばれます。

 すべての世代の男性に発症する可能性がありますが、とりわけ多いのは25歳以下の若い世代です。小児では自分で症状をうまく説明できないので、単に腹痛を訴えたり、不機嫌になるだけのこともあるので注意が必要です。

 陰のうに激しい痛みと腫れが起こるのは、腹部と睾丸をつないでいる「精索(せいさく)」と呼ばれるヒモ状の部分がねじれてしまうからです。精索には、睾丸に血液を送っている血管や精子の通り道である精管が入っていますので、ねじれてしまうと血流が途絶えてしまうのです。

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