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名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

インフルエンザ治療薬の効果を知るには厳密な試験が必要

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 さらに言えば、インフルエンザは薬を使わなくても平均4日で自然に治るということです。もちろんこれは平均ですから、1日で治る人もいれば1週間かかる人もいます。これは薬を飲んだ人たちも似たような状況で、1日で治る人もいれば1週間かかる人もいます。つまり、個人個人で見ると誰が薬の効果の恩恵を受けたかはよくわかりません。だからこそプラセボを使ったランダム化比較試験という厳密な研究方法が採用されるのです。

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