「梅毒」感染爆発に気をつけろ 全国で34%増、東京で60%増
驚くべきは東京の増加率。昨年の45週時点では1312人、53週で1579人だったのが、今年は45週までに2085人と昨年の1.6倍にまで増加している。
また、これまでには報告数が少なかった地方都市でも増えていて、大分県では、2014年の1年間に5人だった感染者数が今年11月17日までに44人となった。うち20~40代が32人(男性25人、女性7人)となっている。
「東京都の梅毒患者報告数を男女別に見ると、10代(男性10人、女性38人)、20代(同374人、501人)までは女性が多いのに対して、それ以降は逆転。30代(417人、122人)、40代(379人、44人)、50代(171人、11人)、60代(39人、0人)、70代以降(21人、5人)と男性が圧倒的に多くなっています」
■10歳未満の感染者も
東京都の報告で気になるのは、0~9歳の感染者が複数報告されていること。
「日本産婦人科医会が妊娠中の梅毒感染症に関する実態調査(2015年10月~16年3月)によると、19歳以下の妊婦の場合の感染率は537分の1に対し、20代は2449分の1、30代は8091分の1、40代以上は6012分の1と、若い女性の分娩妊婦の梅毒感染率が高くなっています。梅毒に感染した母体から胎児への感染リスクは60~80%と非常に高いことを男女とも知っておくべきです」