高身長は「がん」のリスクが高い…身長と病気の関係がわかってきた
調査結果によると、身長が高い成人は男女ともに脳血管疾患で死亡するリスクは低いが、身長の高い成人男性はがんの死亡リスクが高くなるという。この研究は40~69歳の男女10万7794人を対象としたもの。長期間(平均約19年)追跡調査した。身長は自己申告。身長別に4グループに分けて、全死因、がん、心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患、その他を調べた。
その結果、男性の低身長(160センチ未満)と、高身長(168センチ以上)との間には差があり、脳血管疾患の死亡リスクは高身長の方が17%低くなった。また、呼吸器疾患死亡リスクも16%低かった。その一方、全がん死亡率は低身長の男性に比べて、高身長の男性の方が17%高くなったという。
女性の場合は、脳血管疾患死亡リスクで差が出た。高身長の女性(156センチ以上)は、低身長(149センチ未満)より脳血管疾患の死亡リスクが16%低くなった。
■IGFレベルが高いとがん細胞も増殖しやすい
すでに欧米などの研究では、高身長ほどがんによる死亡リスクが高く、循環器疾患(心疾患や脳血管疾患)による死亡リスクが低いことが報告されている。