著者のコラム一覧
荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

健診の眼圧検査“異常なし”で安心してはいけない理由

公開日: 更新日:

 40代以降にリスクが高くなる緑内障は、眼圧の上昇が関係しています。眼圧とは、目の内側から外側にかかっている圧力のことです。

 もう少し詳しく説明すると、目というのは丸い形を保つために、房水(ぼうすい)と呼ばれる液体を循環させ、目の中の圧力を調節しています。なんらかの原因でこの房水の排出がうまくいかなくなってしまうと、眼圧が高くなる。そうなると視神経が圧迫されて血流が障害される。血流が悪いと神経が死んでいき、だんだんと見える範囲が狭くなっていきます。

 ただし、眼圧が正常(正常値は10から21㎜Hg)でも緑内障を発症する人が多く、これは「正常眼圧緑内障」と呼ばれています。日本人に最も多いタイプの緑内障で、緑内障患者のうち約8割はこの正常眼圧緑内障。また、これとは反対で眼圧が基準値よりも高くても視神経が傷んでいない人もいます。この場合は、「高眼圧症」と呼ばれます。

 会社の健康診断で眼圧検査だけを行うケースもあるようです。とはいえ、そこで正常と診断されたからといって安心しないように。正常眼圧緑内障の可能性もありますから。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  2. 2

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    巨人・田中将大“魔改造”は道険しく…他球団スコアラー「明らかに出力不足」「ローテ入りのイメージなし」

  5. 5

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…

  3. 8

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  4. 9

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  5. 10

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…