浅間山警戒レベル「2」1931年の西埼玉地震と状況そっくり

公開日: 更新日:

「浅間山だけの話ではありません」と立命館大学環太平洋文明研究センター教授の高橋学氏(災害リスクマネジメント)がこう言う。

「上高地の焼岳、加賀白山でも火山活動が活発になり、4月22日から長野県中部や岐阜県飛騨地方で群発地震が頻発しています。東日本大震災の影響がまだ続いていて、日本列島は北海道から関東までは東から西へ、関東から西日本は南から北に押されています。地殻変動のひずみが最も集まりやすいのが、浅間山、草津白根山、焼岳、加賀白山の辺りです。日本列島はストレスがたまっている状態なのです」

 上高地のある長野県松本市付近には大地溝帯があり、東と西で地質構造が違う。浅間山、草津白根山は北米プレートの西端、焼岳、加賀白山はユーラシアプレートの東端にあたり、端と端が一番ストレスがたまるという。

「火山活動が活発になれば地震活動も活発になります。内陸直下型や東京湾入り口の相模トラフで北米プレートが跳ねることも考えられます。いつ『西埼玉地震』のような大震災が起きても不思議ではありません。ただ近畿地方はマグマがたまる火山がなく、影響が出るのは関東や九州地方です」(高橋学氏)

 日本列島の中央付近で火山活動が活発化しているとは、不気味な現象だ。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし