異臭の次は房総半島の揺れ…首都直下地震“接近”の状況証拠
地震大国とはいえ、最近はやたらと多い気がする。気象庁によると、5月のM4.0以上の地震は35回だったが、今月は16日までに26回も発生している。直近では12日から毎日起きていて、16日までの5日間で計15回に上る(別表)。
■相模トラフの活発化
立命館大特任教授の高橋学氏(災害リスクマネジメント)が言う。
「M4.0以上の地震が目立つのは、日本列島や周辺下のプレートが活発になっていることの表れです。特定の場所ではなく、各地で発生しています。大きな地震がどこで起きてもおかしくありません。中でも、首都圏は要警戒です。相模トラフが活発化している兆候がいくつも見られるからです」
三浦半島の西の相模湾から房総半島沖にある相模トラフは、4つのプレートが重なり合う「4密」地帯。過去から繰り返し、大地震を引き起こしてきた。1923年の関東大震災の震源地とされる。
4日、三浦半島で起きた原因不明の異臭騒ぎは、相模トラフ由来の地殻変動がもたらした可能性がある。地震や地滑りなど地殻変動に伴って、岩石が崩壊し、焦げたような臭いが発生することがある。95年の阪神・淡路大震災では1カ月前から断続的に焦げたような臭いが確認されている。