十日町情報館(新潟県十日町市)「河岸段丘」をイメージした書架に約1万6000冊の実用書
川の流れに沿ってできた階段状の地形は「河岸段丘」と呼ばれる。
中心部に信濃川が流れる新潟県十日町市には大規模な河岸段丘があり、そんな地域ならではの地形をモチーフにした図書館が「十日町情報館」だ。
写真上のように1段目から4段目まである書架は、まさに河岸段丘のよう。有川浩の小説を映画、ドラマ化した「図書館戦争」のロケ地にもなった。
1段目は児童書、コミックなど主に子供向けのもの。2段目はスポーツや芸術関連。3段目は実用書。4段目は一般書、専門書、地域資料、小説、新聞や雑誌などが置かれている。
蔵書は約16万冊(開架部分が約9万冊、閉架部分が約7万冊)。十日町情報館の佐藤芽久実さんがこう言う。
「蔵書の特徴のひとつは実用書のコーナーが充実していることです。十日町情報館をつくる際に家庭、健康、医学、趣味などに関する実用書のコーナーを独立して広く設け、分かりやすく分類して欲しいという要望が多かったのです。それで3段目のスペースに約1万6000冊の実用書をそろえています。あとは十日町の笹山遺跡から縄文時代の火焔型土器が出土していますので、2階の地域資料の一角に縄文コーナーをつくり、縄文文化関連の書籍や資料を356点ほど置いています」
持ち込みの飲食は可能
天井や壁にはガラスが多く配置してあり、自然光を取り入れているため館内は明るい。各段の書架の対面には机、2階の一角には読書スペースがあってゆっくり読書を楽しめる。
ペットボトルやフタのついた飲み物は館内で自由に飲めるうえ、2階には喫茶コーナーがあり、食事の提供はしていないものの、持ち込みの飲食は可能だ。
情報館の隣の「十日町市博物館 TOPPAKU」では国宝の火焔型土器が見られるし、徒歩10分ほどの「越後妻有交流館キナーレ」には温泉施設や美術館がある。市内全域では3年に1度「大地の芸術祭」というアートの祭典が開かれていて、今年は9回目。7月13日から11月10日まで開催されている。
●住所 新潟県十日町市西本町2-1-1(℡ 025-750-5100)
●開館時間 毎月第2、第4月曜を除く9時から19時
●アクセス JR飯山線及び、北越急行ほくほく線十日町駅から徒歩約15分