肌のかゆみの原因は?「乾燥とは無縁」と強がる男性の誤解が症状を助長する
オイリー肌用&ゴシゴシがアダに
では、屋外より湿度があるはずの室内で、それも日中より水分量が多い夜間に乾燥してかゆくなるのはなぜか。そこでも男性の誤解が関係しているという。
「ひとつは、シャンプーやボディーソープなどの洗浄力です。男性の場合、皮脂の汚れやベタつきを落とそうと、より洗浄力が強いタイプを好む人がいます。オイリー肌用などは、その典型です。皮脂は多過ぎもよくありませんが、洗浄して落とし過ぎると乾燥を助長するので逆効果。そこに気づいていない男性は、少なくありません」
誤解しているのは洗浄力の選択だけではないという。
「もうひとつは、洗い方です。男性は、頭も顔も体もゴシゴシと強く洗い過ぎる傾向があります。特にナイロン系タオルを使うと、普通のタオルよりも強力に皮脂が洗い流されるため、より乾燥が進みやすくなるのです。悪いことに、“かゆいところはもっとしっかりと洗おう”という人もいますから、男性の“ゴシゴシ信仰”はかなり根深い。乾燥肌の人は、すぐにすべてのゴシゴシをやめるべきなのです」
かゆくて、かきむしって、かき壊すほか、洗い過ぎで患部を悪化させているケースも珍しくないという。
浴室でのゴシゴシに関連することが、風呂を出てからもあるそうだ。
「男性は、タオルで水分を拭き取るときもゴシゴシと強くこする傾向があります。肌の乾燥やかゆみとの関係で、こする行為はすべて、摩擦を強めて過剰な刺激を与えるのでよくありません」
適度な皮脂は、肌を保湿する上で大切だが、こうした男性の誤解はいずれもマイナスに作用。必要な皮脂まで奪われた状態で風呂から出ることになると、こと保湿においては“丸裸状態”だ。
「エアコンの風が肌に当たると乾燥しやすくなります。風力が強めに設定されていると、より肌の乾燥が進んでかゆくなるのです」