一般的なコメが5キロ5000円も…価格高騰で「コメ転がし」マネーゲーム化の動き
店頭から在庫が消えた「令和の米騒動」と言われた昨年の夏以降、コメ価格の高騰はとどまるところを知らない。
騒動以前の(令和5年産)銘柄米は関東で店頭価格5キロ1900円ほどだったのが、今や4000円を超えている。
令和6年産米の相対取引価格は前年比2倍超になっているが、在庫を確保したい業者間の取引価格はさらに跳ね上がり、5キロ5000円に迫る銘柄米も出始めている。輸入米価格も連れ高になっているとのこと。
米流通評論家の常本泰志氏はこう話す。
「外食やスーパーなど売り先が確保できているものの手元在庫に乏しい業者は、高値でも買わざるを得ない状況です。これらは適正在庫の確保ですが、それを逆手に取って、コメ転がし的なことを行っている業者もいます」
価格高騰でコメが投機対象として一部でマネーゲーム化しているというのだ。JAを介さずに農家が直接ネット販売するなど流通経路の多様化の影響も出てきている。
「ふるさと納税の返礼品としてコメの人気が高まっていることもあり、コメを手元にとどめておこうという動きも見られます」(常本泰志氏)