ダル無失点で5勝目 中継ぎ陣を休ます「エースの自覚」も
10日ぶりのマウンドも不安はみじんも感じさせなかった。レンジャーズ・ダルビッシュ有(27)が1日(日本時間2日)、インターリーグのナショナルズ戦に登板。8回を5安打無失点、今季最多タイの12奪三振で5勝目(2敗)をマークした。
首の張りを訴え、5月22日のタイガース戦を最後にマウンドから遠ざかっていたが、圧巻の投球だった。一回表の攻撃で両軍の指揮官がチャレンジ(ビデオ判定)を要求。5分以上も中断したため、いきなりリズムが狂ったのだろう。立ち上がりは制球に苦しんだ。1番スパンに甘く入った直球を捉えられて右越えの二塁打、四球も絡まって、2死一、三塁のピンチをいきなり背負ったが、5番ラモスを見逃し三振に仕留めて切り抜けた。
今季はマー君の修正能力の高さが注目を集めているが、ダルも負けじと持ち前の器用さを発揮した。四回以降はカーブを織り交ぜて相手打者のタイミングを狂わせた。四回は先頭のラローシュを94キロのスローカーブで見逃し三振。その後も、低めにカーブを決めて相手のバットに空を切らせた。
この日はエースとしての自覚もうかがわせた。八回、3番ワースを打ち取ったところで99球に達し、ワシントン監督からは首の状態も考慮されて降板するように説得されたが、ダルは続投を志願。完封こそ逃したが、フル回転が続いていた中継ぎ陣を休ませ、チームの連敗も2で止めた。