「原巨人」が聞いて呆れるぜ
「原巨人」。そういう名前のチームは他に聞かない。
工藤ホークスとは言わぬし、緒方カープ、栗山ハム、谷繁ドラゴンズとも呼ばぬ。あれだけ監督が目立つのに、中畑ベイスターズとは呼ばない。
カネにものを言わせて片っ端から大物を補強したパ・リーグの球団なんざ、やっとこさわたくしも近鉄とは呼ばなくなったが、それでもオリックス・ブルーウェーブと去年あたりまで呼んでいたし、これが近鉄時代のバファローズに戻ったんだと覚えて間がないので、監督の名前を冠して森脇バファローズなんぞ呼べたものではない。
「原巨人」だけがいまだに言われるのはワールド・ベースボール・クラシックで「王ジャパン」を引き継いで優勝し、世界一の監督と気色の悪い勘違いの揚げ句、自他ともに「名監督」と祭り上げた結果なのだが、実際は目も当てられぬ。采配の朝令暮改でチーム全体が浮足立った。阿部をキャッチャーに戻したせいでまたもや故障離脱。それになんだあのフランシスコってのは! 打てない守れない、振る舞いはわがまま放題。ビデオで打撃を見て「うん! これは使える!」と判断したのが原だというから、「原巨人」も底が知れるのだ。