総理、競泳北島を見習えや!
桜前線が北へ駆け抜ける時期に、水泳の北島康介がわが身を桜に見立て、「選手としてやりたいことをやってきたが、桜は散った」。
日本選手権で100メートル一本に絞って優勝を狙ったが3位だった。取り囲む記者ども、ついに引退か! と色めき立ったが、「来年もう一花咲かせたいという気持ちもある」。
ピークの過ぎたわが身を桜に例えた。引退を「散り際」、桜散るように去り行くのを「花道を飾る」。潔さを花に例えたあたり、自分の見せ方を心得ていてなかなかよい。
花なあ……源氏物語に、「花散里」「末摘花」。まさか日刊ゲンダイのスポーツ面にいにしえの雅を垣間見るか。
桜が満開になった総理官邸で去年の春、花を見上げながら安倍晋三が「ここで一句」とやった。取り囲む記者ども、ほう!
俳句だ、と色めき立った。
「給料の、上がりし春は、八重桜」
記者どよめいて、
「お~さすが!」