識者が看破 「試合後のインタビュー」がつまらない原因
女子サッカーW杯のベスト4入りを決めた日本代表。試合が終わった直後に選手たちは息を切らしながらマイクの前で質問に答えたが、女子サッカーも「早朝からテレビ観戦していた」という作家で阪神ファンの麻生千晶氏は、「インタビューする人や解説者は当たり前のことを聞くかヨイショばかり。日本のスポーツマスコミはいつもこうです。『最後に、ファンの皆さんにひと言お願いします』で締めるプロ野球のワンパターンインタビューは、その最たるものです」と言うのだ。
確かに日本のスポーツ選手は試合直後にマイクを向けられても、ファンが身を乗り出して聞きたくなるような話はめったにしてくれない。前出の麻生氏は「何より私は、聞き手の質問が甘いし、幼稚すぎると思います」と言ってこう続ける。
「例えば、決勝点を挙げた阪神の鳥谷さんやホームランを打った福留さんに向かって、『あの時の心境は?』と、まるで新人に聞くような質問をする。聞かれる方は呆れていますよ。38歳の福留さんなんて大人ですから、それでも丁寧に答えている。また、国際試合などで代表選手がミスをした時も日本のマスコミは腰が引ける。フランスでは女性アナウンサーでも、『あのぶざまなプレーはどうして起こったのか』とズケズケと聞きます。大リーグの記者も、KOされた投手をロッカー室まで追って質問をぶつけると聞きました。日本の記者やリポーターは、後々自分の仕事に影響することを恐れて聞かないのでしょう。マスコミだってプロのはずなのにおかしな話です。とにかく日本のマスコミはプロ選手に甘すぎます」