日本は高すぎる? ゴルフの「チケット価格」を米ツアーと比較
また、2013年にはタイガー・ウッズが3年ぶりに世界ランクトップでマスターズに出場するとあって、4日間チケットの闇ルートが前年の3675ドル(約44万1000円)から1万3829ドル(約166万円)まで跳ね上がったことがあった。役者がいれば、高くても一目見たいものなのだ。
■「日本は見直すべき」との指摘も
チケット代が高い大会ばかりではない。アリゾナで行われるフェニックスオープンのように、予選ラウンド2日間30ドル(約3600円)、決勝ラウンド2日間40ドル(約4800円)と、安い価格設定でファンに人気の大会もある。
地域に密着した一大イベントとして支持され、4日間の入場者数が50万人を超える。それだけで入場料収入が20億円以上になり、大会の賞金総額約7億5600万円を軽々とクリアする。入場料が安くてもギャラリーが多数来場すれば、十分大会運営ができるのがわかる。
評論家の宮崎紘一氏がこう言う。
「そもそも米ツアーで観客から入場料を徴収するのは、選手の賞金をまかなうためです。しかし日本の場合、入場者数が少なく、入場料だけで賞金をカバーすることができない。そこで大会の冠スポンサーに全てを負担してもらっているので、ハナからチケット収入を当てにしていないし、タダ券を大量にバラまいている。おそらく米ツアーや日本で歴史のある中日クラウンズの入場料金を参考にして料金を決めたと思いますが、日米では試合レベルが違いすぎる。日本ツアーも入場料を見直すべきです。スター選手不在で観客動員の減少に歯止めがかからないのですから、思い切って入場料をタダにしてみるといいでしょう」
日本の試合は、チケット代に見合うだけの価値がないのは確かだ。