五輪施設見直し 森喜朗会長の「IOC受けつけない」はウソ
2020年の東京五輪で3施設の見直しが検討されている問題で12日、宮城県の村井嘉浩知事(56)が東京都庁で小池百合子都知事(64)を訪問。ボート・カヌー会場の新たな候補地、宮城県登米市の長沼ボート場をプレゼンすると、小池知事は「『復興五輪』という言葉がどこかにいってしまっているのも、長沼が注目されることで改めて見直されているのではないか」と、早くも“内々定”を出す勢いだった。
そもそも見直し案が浮上したきっかけは、膨れ上がった開催費用。ボート会場の「海の森水上競技場」は招致段階で69億円だった整備費用が7・1倍の491億円になった。水泳会場の「アクアティクスセンター」は321億円から683億円、バレーボールの「有明アリーナ」は177億円から404億円に増大。3施設で招致時の2・8倍に膨張した。
そこで建設を中止し、都外への代替施設を探し始めるも、これに東京五輪組織委員会の森喜朗会長(79)が猛反発。「施設建設はIF(国際競技連盟)とNF(国内競技団体)の了解がない限り、IOC(国際オリンピック委員会)は絶対に受けつけない。極めて難しい」と突っぱねたのだ。