五輪施設見直し 森喜朗会長の「IOC受けつけない」はウソ
ただ、春日氏は小池知事にも問題があると指摘する。
「選手としては、選手村からの近さや施設内が充実していることが重要です。見直すのはいいとして、例えばボート・カヌーの長沼は選手村から350キロも離れ、負担が大きすぎる。『復興五輪』というキーワードにこだわるなら、最初から東北で五輪を開催するべきだし、このままま経費削減ばかりを優先すれば、『アスリートファースト』ではなく『小池ファースト』になってしまう。特にカヌーやボートは日本ではマイナースポーツでお金が出ない。東京五輪を機に良い競技場や施設を造ってもらうことで、環境の改善と認知度の向上が見込めます。競技としてもっと上を目指すなら、こんなチャンスはない。アスリートを第一に考えるのであれば、そうした選手の気持ちをくむべきです」
この日はリオ五輪カヌー・スラローム男子カナディアンシングルの銅メダリスト羽根田卓也(29)が鈴木大地スポーツ庁長官を表敬訪問後、「東京五輪なのに会場が東京と違うなら寂しいし、絶対に嫌だと思う」とコメント。小池知事は18日にIOCトーマス・バッハ会長(62)と都内で会談する。バラバラになった東京をひとつにする妙案は飛び出すのか。