メディアは大騒ぎ ハム大谷“来オフメジャー”に3つの障害
そこに来て更なる障害となるのが、11月末に締結されたMLBの新労使協定。旧協定では「ドラフト対象外の海外選手を獲得する際、23歳未満の選手の契約総額は最大575万ドル(約6億5000万円)」となっていた。それが新協定では「25歳未満」と年齢が引き上げられたのだ。
これに現在、22歳の大谷が引っ掛かる。ポスティング制度のある日本人選手は対象外と解釈されていたが、ここに来て複数の米メディアが「MLBは大谷も例外ではないと言っている」と報じた。大谷が25歳になるのは19年。日ハムもそこまで大谷を縛り付けておくのは不可能だろうが、メジャー挑戦に新たな障害が生じたのは間違いない。
■先発ローテを守った経験は皆無
さらに重要なのが、大谷自身の意思だ。今季を含めて、過去4年間で年間を通じて先発ローテーションを守った経験は皆無。年間の最多投球回数は昨季の160回と3分の2だ。メジャーはおろか、日本のエース投手と比べても圧倒的に少ない。
メジャー30球団に待望論が出るなど注目を集めている大谷には、年俸や契約金を含めてエース級の待遇が保証されるのは想像に難くない。当然、それに応じた高いパフォーマンスが要求される。今季、メジャー30球団の先発投手で200イニングを超えた選手は15人。最多はデビッド・プライス(レッドソックス)の230イニングだ。大谷も最低で200イニング、それこそプライス並みの投球回数を求められても不思議ではない。