メディアは大騒ぎ ハム大谷“来オフメジャー”に3つの障害
そうした空気は中田自身も感じ取っているはず。来オフの移籍は確実だが、どうせ1年限りで出ていくのだからと、いい加減なプレーをされては困る。だからこそ、大谷の年俸を抑える必要があった。来季の年俸2億7000万円には「安すぎる」という声も上がっているものの、これは中田の2億8000万円より1000万円低い額。あくまで中田をチームナンバーワンの高給取りにしておくことでプライドをくすぐり、最後の一働きを、と考えているのだろう。大谷の年俸は中田がいなくなるであろう来オフ、遠慮なく弾むことでケアすればよい。中田と大谷の移籍をずらすことで、その間にチームを整備することも可能だ。
■現行制度の問題点
移籍金の問題もある。上限20億円と決まっている現行の入札制度は、来年10月いっぱいで期限が切れる。日ハムにしてみれば当然、入札額の上限を上げたいところだ。しかし、そのためには現行制度が失効する180日前、すなわち来年の4月末までにNPBの総意として、メジャー側に制度の改正を提案しなければいけない。それまでに他球団の同意が得られるとは限らないし、そもそもメジャーが改革案をのむかどうかも不透明だ。