FW久保裕也ブラジル戦へ「森岡が一緒なら得点機増える」

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「目に見える結果を残さないと」

 メキシコ・パチューカFW本田圭佑に代わって右FWで先発した16年11月のサウジアラビア戦から丸1年。ベルギー1部ヘントFWの久保裕也の立ち位置は、劇的に変化した。3月のUAE、タイ戦で2得点3アシストと大活躍。その後は足踏み状態が続いたものの、復調傾向にある「今こそ」が代表での地歩を固めるチャンスだ。10日のブラジル戦(リール)に向けて「3月の得点イメージを思い出し、自分をうまくチームにフィットさせたい」と意気込む。

 3月のUAE戦の前半14分。マルセイユDF酒井宏樹の縦パスに勢いよく走り込み、右足を振り抜いて代表初ゴールを叩き込んだ。その5日後のタイ戦の後半12分。やや遠めから左足シュートを豪快に決めてみせた。

「好調時の自分は、いい感じで力が抜けているというか、リキまないでシュートを打てる。3月はそういう状態だった」と述懐する久保。底知れぬ得点センスを色濃く感じさせ、本田に「裕也のゴールはうれしかった。今までの代表は競争がなさすぎた。自分はまたチャレンジャー精神を持って挑みたい」と言わしめるほどの絶大なインパクトをチーム内にもたらした。

■「ハリル監督の言うことを聞き過ぎた」

 このまま一気に攻撃陣のエースの座を突き進むかと思われたが、左FWで起用された6月のイラク戦は不発。ハリルホジッチ監督から多くの要求を受け、頭の中で整理がつかなかったからだ。

「監督の言うことを聞き過ぎて、消化できなかった。フィジカル的にも調整しきれなかった」と本人も悔やんでいるが、負の連鎖はロシアW杯出場切符のかかる8月の豪州戦まで続き、注目度の高い試合で1歳下のシュツットガルトFW浅野拓磨に先発の座を奪われた。

「悔しさを感じたし、同世代が活躍したことで刺激も受けた。目に見える結果を残さないといけない」と再起を誓った。

 ヘントで監督交代があったのは、まさにそのタイミングだった。ファンハーゼブルック前監督は規律重視型だったが、ファンデルヘーゲ監督は自由を尊重してくれる。

「前の(攻撃系)選手の崩しのイメージが大事になるが、今は型にはめられることはなくなりました」と本人もやりやすさを感じている。ポジションも代表と同じ右FWか得点により絡めるトップ下で起用され、久保自身は「自分のリズムでプレーできるし、ボールを受ける回数が増えるのでいいかな」と前向きだ。「でも僕のポジションは結果がすべて。点を取らないと代えられる。もっとずる賢さが必要。今は絶好調というわけじゃないけど、今季開幕当初に比べれば良くなっている」と手応えを感じている。

 久保には、大黒柱だった本田をうならせた3月の2連戦をぜひ再現して欲しい。ブラジル戦への期待は膨らむばかりだ。

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