“噛み付き男”が優男に スアレスは問題児を卒業したのか?
えらく落ち着いたものだ。ウルグアイのストライカー、スアレス(31=バルセロナ)のことである。
1次リーグ最終戦となったロシア戦前半10分、強烈なグラウンダーのFKで先制ゴールを決めるなど、A組1位通過に貢献。「決勝トーナメント進出が目標だった。これからは歴史を塗り替えたい」と意気込んだ。
スアレスといえば、2014年ブラジル大会のイタリア戦で、相手DFの肩にガブリと噛みついて大会から追放されるなど、数々の奇行をはたらいてきた問題児だ。
ブラジル大会直後にスペインリーグのバルセロナに入団した際は、契約に「噛みつき禁止」の条項が盛り込まれ、違反した際には300万ポンド(約5億円)の罰金が科されると報じられた。「噛みつかれる被害者はダレか」ということがブックメーカーの賭けの対象になったこともある。
今年に入ってからも、試合中に相手DFの腹に蹴りを入れたとの疑惑が浮上。5月にリーグ優勝を果たした際には、監督の靴を強引に脱がせ、バスの外に放り投げて話題になった。