ウルグアイFWスアレスはシュートの引き出しの多さが真骨頂
相手ゴール前で「ゴールの匂いを嗅ぎ取る能力の高さ」に関しては、ロシアW杯出場32カ国のストライカーの中でトップと言ってもいいだろう。
中盤からドリブルなどでボールを運び、シュートに持ち込むタイプではない。相手ゴール前でスルーパスを受けやすい場所、ボールがこぼれてきそうな場所、シュートを打ちやすい場所を瞬時に見極め、そのエリアに移動したと思ったら、ゴールの枠内にダイレクトで流し込む。これがFWスアレスの真骨頂だ。3回目のW杯を初めてオーバー30で迎える。
しかし、フィジカル的な衰えは感じさせない。
バルセロナのレギュラーFWとして国内リーグと欧州CLをこなし、この得難い舞台を通してシュートまでの新たな道筋が、次々にインプットされていく。
豊富な経験値に裏打ちされた「引き出しの多さ」こそが、大きな財産なのである。
試合中に何度も相手選手に噛み付いたり、人種差別発言問題を起こしたり、手の付けられない暴れん坊のイメージが強いが、すべて「ゴールへの飽くなき欲求」だろう。