SB柳田に評論家意見も 打者の大振りは決して“悪”ではない
これが、バットを短く持ってコツコツ当てにくる打者だと、怖さは感じない。バットに当たる確率は増えるが、それは打球が前に飛ぶということでもある。当然、アウトになる確率も増える。何しろ、打者は、3割打者でも7割は失敗するものなのだ。たまたま、それが内野手の間を抜けても、投手は全く気にならないものである。
ぶんぶんバットを振る打者の打球は、ダイヤモンドの中に入りづらい。いいコースに投げても空振りかファウル。投手にとってはこれがイヤなもので、そうやって粘られているうちに、いよいよ甘くは投げられないと重圧を受けるのだ。
そもそも打者は、タイミングが合うからフルスイングができる。そう考える投手は、だから不気味に感じる。
日米野球で来日中のメジャー代表の各打者はみな、見るからに迫力のあるスイングをする。彼らが戦う米国では、「スイング・ザ・バット、ハード・コンタクト」という言葉がある。バットを振れ、強く打て。当たり前のことだが、それがなかなかできないから、メジャーの現場で「スイング・ザ・バット」と繰り返されるのだ。