巨人のお寒い三軍事情 金満でも“ソフト甲斐”が育たぬ理由
「これからの巨人に、こういう選手が育ってくるのだろうか。懐疑的にならざるを得ませんね」
巨人OBの評論家、高橋善正氏がこう言った。 前日3日に決着した日本シリーズでソフトバンクの甲斐拓也(26)がMVPを獲得。6試合で打率.143、打点ゼロながら、シリーズ記録を更新する6連続盗塁阻止の強肩「甲斐キャノン」が評価された。
甲斐は2010年の育成ドラフト6位で入団した叩き上げ。8年目にして「日本一の捕手」に成長したわけだが、冒頭の高橋氏は、
「メディアの報道を見る限り、巨人は再び補強によるチームづくりに大きくかじを切るようだ。球団から編成を含む全権を託された原監督の意向であり方針だろう。4年連続V逸中という危機的状況にあるのはわかるが、カネに飽かせた大補強によって、また若い芽が摘まれるのではないか。生え抜きの若手を我慢強く育ててこそ、長期的なチーム力の安定が実現することは、ソフトバンクや広島が証明しているはずなんですが……」
と言うのである。