コパ・アメリカに参戦する19歳GK大迫にアドバイスしたい
東京五輪のレギュラーになるためのプレーに終始してはいけない。あくまで「A代表の守護神」の座をゲットするためにプレーしてほしい。より高みを目指すことが、レベルアップにつながるからである。
大迫に<思い入れ>を感じるのは、彼と同じような年齢でA代表入りした経験があるからだ。
三菱サッカー部(現浦和)3年目の1975年だった。20歳でA代表からお呼びがかかった。
代表第1GKは東京、メキシコ五輪組の横山さん(三菱)、第2GKが船本さん(東洋工業=現広島)、第3GKが瀬田さん(日立=現柏)だった。横山さんが体調を崩し、第3GKとして75年9月にソウルで行われた日韓定期戦に帯同することになった。
船本さんが先発。0―3で折り返した後半から出番が回ってきた。緊張している場合ではなかった。A代表に招集された時点で「三菱の正GKでもある横山さんが不在の今こそ、クラブでも代表でも一気にレギュラーを獲得するチャンス。先輩GKに遠慮している場合ではない。オレが! オレが! と首脳陣にアピールしてやる」と言い聞かせながらプレーした。
後半45分を無失点に抑え、ここから84年4月に現役を引退するまで国際Aマッチ59試合に出場。B、Cマッチを合わせると138試合で日の丸を背負ってプレーした。若き代表GK大迫のプレーに注目したい。