大阪で阪神の情報をあえて遮断して見えた現在の立ち位置
このオフの球界の情報をそういうフラットな手法でネット検索してみると、虎党として焦燥感を覚える。石井一久GMが活発に動いている東北楽天の大型補強しかり、秋山翔吾、菊池涼介、筒香嘉智、山口俊のMLB移籍動向しかり、城島健司のソフトバンク球団会長付特別アドバイザー就任しかり、球界の最前線を賑わす大きなニュース群の中に阪神ネタはほとんど見当たらない。その一方で阪神関連のニュースに絞って検索してみると、何かと注目度の高い藤浪晋太郎の動向、今年のドラフト1位・西純矢の動向、球団史上最多の外国人選手8人体制について、まだ実績のない若手選手の自主トレの様子など、どことなくローカル感のある見出しが続々とあふれ出てくる。
要するに、現在の阪神は人気面はともかくとして、プロ野球界全体のトレンドマップの中では、その片隅のみでやけに異彩を放っている存在なのだろう。もう15年近くもリーグ優勝から遠ざかっており、なおかつ侍ジャパンに誰一人として選ばれないようなチームなのだから、それも当然といえば当然なのだが、冒頭で記したような大阪のメディア環境下で暮らしていると、その“当然”を忘れてしまいそうになる。