虎はバレには目もくれず…ストーブリーグに消極的な懐事情
「阪神が取りにいくと思ったんですが……」
球界関係者がこう言うのは、今オフ、ヤクルトを自由契約になったバレンティン(35)のことだ。
結果的に阪神はバレンティンに目もくれず、ソフトバンクが2年総額10億円ともいわれる大型契約を用意し、入団は秒読み段階に入っている。
なぜか阪神は今年、ストーブリーグでやけにおとなしい。昨季はオリックスからFA権を行使した西勇輝(29)を4年総額10億円で獲得したが、このオフの補強は新助っ人のボア(エンゼルス)を獲得したくらい。今季58試合に登板し、2勝3敗、40ホールド、防御率1・38をマークしたジョンソンはメジャー復帰の可能性が浮上しているというのに、代役候補に挙がっているのは元ソフトバンクのスアレス。楽天入りが決まった前パドレスの牧田和久ら、手を出すのは他球団の“お古”だ。
だがしかし、決してカネがないわけではない。今オフは年俸4億円の鳥谷、同3・5億円のメッセンジャーが退団。今年の甲子園の観客動員は、最下位に低迷した昨年よりも約19万人も増やし、過去10年間で最高の309万人を記録した。