今季J1にVAR導入でも「誤審がなくなるわけではない」
ところがVAR判定の結果、サウジアラビアにはPKが与えられ、これが決勝点となって地元タイのベスト8での敗退が決まった。
このシーンとジャッジについて、日本サッカー協会(JFA)の審判委員会が開催した「JFAレフェリングカンファレンス2020」(6日)を取材した際、同大会に参加した佐藤主審に聞くと「ファクト(事実)を見るか、事象を見るか、で変わってきます。VARでは、ペナルティーエリア内でも強い力ではないが、ユニホームをつかんでいたのは事実。ホールディングとして反則を取るならPKになります」とタイ選手のユニホームをつかんだファクトでPKになったと説明した。
佐藤主審によると「VARが導入されたら、常に自身のジャッジの内容=どういう理由で反則を取ったか、取らなかったか=をVARに報告してなるべくVARからの介入を避けるようにしている」とも話してくれた。
そもそも、VARから「リコメンド(推薦)」と言われると必ず笛を吹いてプレーを止め、問題のシーンを何度も繰り返して確認した(ビデオ・レビューした)VARからの報告を受けなければならないという。