今季J1にVAR導入でも「誤審がなくなるわけではない」
ちなみにタイ対サウジアラビアの主審は、問題のシーンを自身で見ようとOFR(オン・フィールド・レビュー)に行こうとしたが、結局は行かないでジャッジをPKに変えた。このことについては、佐藤主審は「OFRをすると1分以上かかります。選手も手持ち無沙汰になるし、試合の流れも切れ切れになります。このため主審はできるだけOFRをしないようにしているので、見るのをやめたのでしょう」と佐藤主審は<OFRは必ずしもやる必要はない>ことを教えてくれた。
最後に佐藤主審は、問題のシーンについて「私だったらPKにはしません」と本音を明かしてくれ、さらに「VARが導入されたからといって誤審がまったくなくなるわけではありません」とVARが必ずしも万能でないことも付け加えた。
21日からスタートする2020年シーズンのJ1リーグ。今までは誤審があっても「人間のやることだから」と許容する雰囲気があった。
1966年イングランドW杯の決勝。イングランド対西ドイツ(当時)戦は延長にもつれ、ジョフ・ハーストのシュートがバーを叩いて落下したプレーでスイス人主審はゴールを認め、イングランドが初優勝を果たした。