著者のコラム一覧
六川亨サッカージャーナリスト

1957年、東京都板橋区出まれ。法政大卒。月刊サッカーダイジェストの記者を振り出しに隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任。01年にサカダイを離れ、CALCIO2002の編集長を兼務しながら浦和レッズマガジンなど数誌を創刊。W杯、EURO、南米選手権、五輪などを精力的に取材。10年3月にフリーのサッカージャーナリストに。携帯サイト「超ワールドサッカー」でメルマガやコラムを長年執筆。主な著書に「Jリーグ・レジェンド」シリーズ、「Jリーグ・スーパーゴールズ」、「サッカー戦術ルネッサンス」、「ストライカー特別講座」(東邦出版)など。

今季J1にVAR導入でも「誤審がなくなるわけではない」

公開日: 更新日:

サッカーがどう変わっていくのか

 さて……VARと聞けば、1月にタイ・バンコクで開催されたUー23(23歳以下)アジア選手権の準々決勝タイーサウジアラビア戦でサウジアラビアがPKを獲得したジャッジに触れないわけにはいかないだろう。

 問題となったシーンを振り返ってみよう。

 タイの選手がペナルティーエリアの外でサウジアラビアの選手のユニホームを引っ張った。最初は、ユニホームをつかんでいた手が相手の体から離れていたものの、ペナルティーエリア内では手が体に接触していた。

 タイの選手がクリアしてサウジアラビアの攻撃は途切れたため、オマーン人主審はタイの選手の反則を認め、ペナルティーエリア外でのFKでリスタートしようとした。すぐに笛を吹かなかったのは「主審がアドバンテージを取った」と推測でき、反則のあった時点でのプレーの再開を選択したと思った。

 記者席で見ながら「これはこれで正しいジャッジ」と納得した。

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