陸連は五輪マラソンを東京に戻せるか IOCは夏前開催も示唆
今度は「こっち」からだ。
東京五輪は1年程度の延期が決まり、陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(63)は25日、すでに内定している男女各3人のマラソン代表について「権利を守ってあげたい」と再選考しない方針を明らかにした。6月の理事会で正式に承認される見通しだ。
一方、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は同日、開催時期について、遅くとも2021年の夏までというのが合意であり、必ずしも夏には限らないという認識を示した。
そこでマラソンだ。
それまで東京都の暑さ対策を評価していたバッハ会長は、昨秋ドーハで開催された世界陸上のマラソン、競歩の途中棄権者の多さにショックを受けた。東京五輪で同じことが起こればIOCは責任を免れない。ビビったバッハ会長は東京都に事前の相談もなく、突然マラソン、競歩の会場を札幌に変更した。
寝耳に水だった陸連は会場変更が決まった4日後、麻場一徳強化委員長や瀬古リーダーなどが会見。怒りをあらわにしたが、後の祭りだった。